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[T97] 格差社会の典型ーマスコミ、記者クラブ改革の根本はどこにあるか;川瀬俊治

 格差社会の典型―という言葉が23日の記者クラブを考える集いでパネラーから出た。マスコミに働く人たちのことだ。学歴、偏差値、学閥が集中する。...

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格差社会の典型ーマスコミ、記者クラブ改革の根本はどこにあるか;川瀬俊治

 格差社会の典型―という言葉が23日の記者クラブを考える集いでパネラーから出た。マスコミに働く人たちのことだ。学歴、偏差値、学閥が集中する。このことを田島 泰彦さん(上智大学文学部新聞学科 教授)が指摘した。田島さんはその社会における支配的価値観が権力監視を役目とするジャーナリズムが弱体化する遠因の1つにみていると思った。そのとおりだ。しかしそれがどおしたというのか、という思いだ。つまりそのことを打ち破る筆、カメラの力が求められるのだ。
「このままでいいの? "記者クラブ"あえて関西で論ずる」と題するシンポ。23日午後、大阪市内で開かれた。パネリストは、田島さんのほか、竹内 謙さん(JanJan[日本インターネット新聞]社長)、北村肇さん(週刊金曜日編集長)。

 記者クラブは不要なのか、改革に値するのかが議論の分岐点、田島さんは「いろいろの改善策はあるが、ジャーナリズムが権力監視の役目を失いかけている」と力説。北村さんはあるべき記者クラブを模索、竹内さんは鎌倉市長時代に記者クラブ改革に乗り出した先駆者で、具体的な道筋を説いた。

 こうした中で異彩を放っていたのが田島さん。個人情報保護法にしても有事法制にしても言論の自由を守護する闘いを継続せず、個人情報保護法に至ったは新聞社からは低い価値とみている週刊誌(ここでは「週刊現代」)が特集を組み問題点を指摘した。こうした特集を組む新聞は一切なかったと断じた。

 ジャーナリズムの権力への擦り寄りに警鐘を鳴らしたわけだが、思わずホンネが出たのが、格差社会でマスコミを語った時だ。たしかに高学歴で俗に言う「有名校」出身の記者が目白押しであり、新聞社・放送局に集積していくことで学閥がを形成していく。田島さんは言わなかったが、その集積の上に新聞社・放送局閥が築かれるのだ。

 こうした閥社会はかつての門閥社会(いまも歴然とある)のメタモルフォーゼ(変形)でしかない。権力を監視することがジャーナリズムの生命線なのだが、自らが権力となる。それは第4の権力であればまだいいが、権力と同体化していくところに格差社会のマスコミ的形態を生むのである。

 記者クラブを考える根本は、田島さんが言うように、問題点を生み出すジャーナリズムの根本から考えていくこと。考えていくだけではダメで実行していくこと。それはまず格差社会をメディアから解体するしかない。どうして解体できるのか。最初に述べた「それがどおしたというのか」という格差社会の反論は、メーンストリートのメディア以外のメディアの成長を徹底してはかることだ。そこに未来がある。
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