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「米兵による相次ぐ事件事故と日米地位協定―沖縄の少女暴行事件とジェーンさんの闘い」第2弾その2:服部良一


「求償はしません」
 まず、防衛省の補償課にすぐ連絡した。
「アメリカで加害者が見つかりました。頂いた慰謝料ですが、防衛省としてその金額を加害者に請求されるつもりはありませんか?」

「しません。この支出は米側に求償するような性格のものではありません。あくまで防衛大臣が被害者が困っていると判断して慰謝料として支払ったもので、米側に求償するためのお金ではないんです。」
 米軍人軍属による事件被害者の会は損害賠償法の制定を求めて運動をしているが、米兵の公務外の不法行為による賠償について、日本政府が立替払いをし、追って米側に求償する制度つくりを求めているのだ。日本に米軍基地を置き、米軍の駐留を認めているのは日本政府自身だ。ならば日本政府の責任で被害者への賠償を、たとえ公務外のケースであってもするべきだと主張しているわけだが、一方で米兵たちの公務外=私的不法行為の賠償金を日本の税金で支払うのはおかしいではないかという世論もある。そこで一旦政府が立替払いをして米側に求償していくのがベストだという考えに行き着いたわけである。
 しかし、今回ジェーンさんに支払われた慰謝料はそういうお金ではないと言うのが防衛省の考え方だ。その考えの是非はともかく、じゃ、遠慮無しに加害者に賠償金を請求してもいいではないかと・・・。
 次に判決文の送達である。民事訴訟法第108条に外国における送達がきめられており、通常判決が確定した裁判所から最高裁判所事務総局を経て、さらに外務省領事局を通じて米政府当局、さらに本人へと渡される。今回のケースは本人の住所が不明のため「公示送達」となっていた。しかしあらためて相手の住所が判明したわけだから再度送達できないか、外務省地位協定室にかけあった。しかし、返事は「NO!」だった。「公示送達」であれ所定の手続きに基づいて送達手続きは過去に完了しており、再度送達をすることはないとの返事だった。じゃ、どうすれば判決の内容が本人に伝わるのか?!
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