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[T38] 「昭和ラプソディ〜いま日本語を考える〜」6;笹田治人

 阪神タイガース登場  ジャーナリスト・ネットの会員や読者の中にも「阪神タイガース」のファンが結構多いらしい。そんな阪神ファンにとっては今年...

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「昭和ラプソディ〜いま日本語を考える〜」6;笹田治人

 阪神タイガース登場

 ジャーナリスト・ネットの会員や読者の中にも「阪神タイガース」のファンが結構多いらしい。そんな阪神ファンにとっては今年は久しぶりに気楽な気持ちでナイター観賞が楽しめるシーズン。昨夜も広島をサヨナラで下した。
 かく言う私も阪神ファンの一人。もっとも私の知人には戦前からの「阪神びいき」で、いまだに阪神が敗けた日は機嫌が悪いというという人がいる。その人に言わせると、別当の入団以降にファンとなった私などはまだ駆け出しの阪神ファンらしい。それでも、若林や御園生、呉、藤村、別当、土井垣が活躍していた時代からのファンだからまあ古い方だろう。
 もちろんアンチ巨人。阪神とライバル関係にあるというだけでなく、アンチ渡辺・アンチ讀売・アンチ長島でもある。あれは長嶋茂雄が巨人「軍」に入団してすぐのころ、総選挙があって、そのことについて質問された長島が「社会党が選挙に勝てばプロ野球が無くなるから自民党を応援する」という意味の発言をしたことがある。以後、長嶋が嫌いになった。何とも古い話だが、人間の好悪感なんて、そんな簡単なことで決まるのだろう。
  ところで今日お届けするのはその「阪神タイガース」の新聞初登場の記事。何かの話の種にしていただければ幸いだ。

  阪神球団の公式サイトによれば、1935年10月1日に会社設立準備委員会が発足し、12月10日に「株式会社大阪野球倶楽部」を創立、翌年の2月11日にチームを結成、4月19日にタイガース結成記念試合が行なわれた、とある。
 新聞記事でご紹介しよう。昭和10年12月11日朝日新聞スポーツ欄。見出しは2段
 関西に職業チーム 大阪野球倶楽部生る
 (本文)野球界の話題として噂とりどりだった関西における職業野球チームは10日午後4時阪神事務所でその設立が発表された。会社は株式会社大阪野球倶楽部と称し本社を大阪北区中之島江商ビル4階に置き資本金は二十万円で取締役会長に松方正雄氏、専務取締役に富樫興一氏、チーム監督に森茂雄氏が就任することとなった。
(以上本文改行なしで10行ー以下、1字下げ)
 選手は現在内定せるもの中等学校選手8名、大学選手4名であるがその氏名はそれそれ卒業期を待って発表するとのことで発表期までには約20名の選手を揃える予定であると、従ってチームの活動も4月以降と見られてゐる
 以上の記事が阪神が新聞に初めて登場した時のもの。続いて翌年の昭和11年4月15日。スポーツ欄で見出しは1段で4行。
 大阪タイガース 初陣披露試合 金鯱、セネタースを迎えて
 (本文)職業野球団大阪タイガースは19日甲子園で東京セネタース、名古屋金鯱軍の両チームを迎え初陣披露試合を挙行する。
 正午からタイガース対セネタース、2時半からタイガース対金鯱軍の2試合を行なうが更に21日には神戸市民運動場でタイガース対セネタース第二回試合、22日には明石公園球場で第三回試合をそれぞれ午後3時半から挙行する。(以上11行)。

 この記事のすぐ横には、3段見出しで、「スケート大会開く 悦ちゃんも妙技を描く」として、このころ人気のあった「氷上の豆女王稲田悦子嬢」を迎えての記事が大きく掲載されている。
 タイガースの記事の上は、駅伝と大学野球の記事で埋まり、まだプロ野球はほとんど関心を持たれていない様子がうかがえる。当時の新聞はプロ野球への関心があまり見られない。「野球界」という雑誌も発行されているが、ほとんどは大学野球や中等学校野球(現在の高校野球)の記事で埋まっている。
 
 

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